横開きの普通のドアとは違い、上に向かって開くドア、下に開くドア、横に逆に開くドアなど、いろいろなドアがあることはご存知でしょうか?
ここでは変わったドアの開き方とその特徴をご紹介します。
持ち上がるドアを指して「ガルウイング(ドア)」という呼び方をしますが、その単語を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
「ガルウィング」は、「カモメの翼」という意味です。
そして、ガルウイングドアはその名の通り、カモメの翼のような形で持ち上がるタイプのドアを指します。
具体的には、ルーフとドア上部に水平なヒンジがあり、地面に対して垂直に開閉します。有名なものはメルセデス・ベンツ・300SLです。
実はガルウイングドア以外にも持ち上がるドアは色々な種類があります。
しかし、ガルウイングドアだけが有名なために、他の持ち上がるドアを全てガルウイングドアと呼んでいる人もいます。
有名なランボルギーニのカウンタックやディアブロなどのドアはシザードアといいます。
「シザードア」は、シザー(Scissor)=ハサミのような動きでドアが縦方向にスライドして開閉するタイプです。
ヒンジはドアの前方のサイド一点で、普通の横開きドアの位置とほとんど同じ場所なので、普通のドアの車を改造してシザードアにすることもできます。
「バタフライドア」は、ドアを開いた状態でフロント側から見るとバタフライ(butterfly)=蝶の羽根のように見えることから、そう呼ばれます。
開閉の仕方はシザードアに近いですが、シザードアとは違い、ドアの外側が上向きになるように大きく動きます。
バタフライドアで有名な車は「フェラーリ(エンツォフェラーリ、ラ フェラーリ等)」「マクラーレン(F1、720S等)」です。
「ラプタードア」は、ドアの付け根が外側前方にせり出しながら縦方向に90°回転して開閉するタイプです。
ドアを開いた状態では、ドアミラーが真上を映すような角度になります。
このドアを採用しているのはスウェーデンのスーパーカーメーカー「ケーニグゼグ」のみで、正式名称は「ディヘドラル・シンクロ・へリックス・アクチュエーション・ドア」です。
「キャノピードア」がフロントガラス・ルーフごと持ち上がるタイプです。
キャノピー(canopy)は天蓋を意味します。天蓋のように覆う形式のドアということでしょう。
まるでSFに出てくるような形状です。
「スーサイドドア」は横に開くドアですが、ヒンジが普通とは逆で後ろ側にあり、ドアの前側から乗降りします。
現在ではロールスロイスで採用されていますが、カスタムカーの世界ではこのドアに改造する人もいます。
こちらは世にも珍しい、下に開くドアです。大きなサイドシルに電動でドアが吸い込まれていく様は一見の価値ありです。
BMW Z1は1989年から1991年までに販売されたモデルです。
ボディパネルはなんとプラスチック製で取り外し可能で、パネル以外で強度を確保しているのでドアを開けたまま走行ができるという超個性的な車でした。