車に使われている配線の役割や長さや量は意外と知られていません!今回はそれぞれを説明していきます。
現代の車にはたくさんの配線が使われています。
乗り込んでキーを回せばエンジンが掛かりますが、この瞬間にイグニッションスイッチがONになり、セルモーターが回ります。さらに燃料ポンプがエンジンにガソリンを送り、点火するための超高電流が各気筒に流れ始めます。これらを同時にすべて制御しているのがメインコンピューターです。
メインコンピューターとこれらの部分はすべて配線(ワイヤーハーネスと呼びます)で直接繋がっています。
これ以外にもライト類、オーディオやナビゲーションシステム、エアバッグ、パワーウィンドウやワイパー、電動シート、さらにはタイヤの空気圧やブレーキなどありとあらゆる箇所がそれぞれを管理するコンピューターと繋がり、さらにコンピューター同士が常にデータのやり取りをしています。(CANシステム)
こうして安全、快適に車を走らせるためにワイヤーハーネスは車全体に張り巡らされています。
ではこのワイヤーハーネス、1台の車にどのくらいの量が使われているのでしょうか?
車種にもよりますが、普通車のすべての配線を繋げていくと全長で2kmから4kmほどになると言われています。
高級車やスーパーカーなど、電動部品や制御系が複雑な車種ではなんと10kmにもなります。
さらにその重量は20kgから50kgになります。
20kgから50kgだと1トンを超える車にすれば少ないように思いますが、燃費向上のための軽量化はグラム単位で行われています。
ワイヤーハーネスも従来の銅電線からアルミ合金電線の開発が進み、徐々に普及しています。これにより重量は半分に抑えられます。
今後さらに研究が進み、もしかしたら近い将来、各センサーや部品とコンピューターが無線で繋がる日が来るのかもしれません。
車の電子化はますます進んでいくでしょう。